キャリア
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個人のキャリアも企業と同じくビジョンが大事

こんにちは、アークエッジ代表取締役の林です。

今回は、個人のキャリアを考える際には企業と同じようにビジョンが大事、というお話です。

ビジョンとは、将来の展望や未来像という意味で、世の中が将来どのようになっていくかについての洞察も含まれるのでビジョンを描くことは簡単ではありませんが、ビジョンのようなものが多少でも持てると、これから目指す方向性が見えてきて、日々の目の前のことに取り組む活力も生まれてきます。
ビジョンは将来についてのイメージなので、正解も不正解もありません。
ぜひ、軽い気持ちで構いませんので、自分なりのビジョンを描いてみることからまずは始めてみて頂きたいと思います。

とりわけ、企業経営においては、ビジョンを持つことは非常に重要です。
企業は長期にわたって事業活動をしていくものであり、目の前の難題や困難を乗り越えながら、今という瞬間をひたすらに積み重ねて長い道のりを作っていくのですが、ビジョンを持つことで、今に対する迷いや不安と正対できるようになり今を進むための力が湧いてきます。

個人のキャリアについても同じで、キャリア作りは、自分の仕事人生をどのように歩んでいくかという長期的な取り組みになります。
目の前の仕事や勉強に対する納得感とモチベーションを得て、継続的な努力をしていくためにも将来に対する考えや展望を描くことが大事になってきます。

ここまで、キャリア作りにおけるビジョンの大切さについて触れましたがITエンジニアの方向けとして、ここからは「ITエンジニアにとって、将来の展望を踏まえたキャリアづくり」についてお話しさせて頂きます。

「ITエンジニアにとって、将来の展望を踏まえたキャリアづくり」について

キャリアは、仕事をする能力を土台にして作られていくものですがそもそも、仕事をする能力については、大きく「基礎的能力」と「専門能力」に分解できます。
「専門能力」は、ITエンジニアで言えばプログラミングスキルや設計スキルなどの技術力がこれにあたり、さらには、自分が軸足を置く領域での知識・技術のトレンドを学んで理解することなども含まれるでしょう。
一方で「基礎的能力」とは、コミュニケーション力や論理的思考力などを指します。

私は、専門性の高いITエンジニアという職業においても「専門能力」にあたる技術力を磨くことに加えて「基礎的能力」、とりわけコミュニケーション力を磨くことが重要だと思います。

ITエンジニアにとってコミュニケーション力の重要性を感じる背景は二つあります。
一つは、「今のプロジェクト現場におけるニーズ」ともう一つは、「ITエンジニアを取り巻く将来動向」です。

一つ目について、現場でITプロジェクトをマネジメントする立場の方とお話しすると、プロジェクトが複数メンバーで進めるものである以上、技術力に加えてコミュニケーション力も気にされているのが伝わってきます。
また、ITプロジェクトに参画する際、その時点での技術力はどうにもできませんがコミュニケーション力の高いエンジニアの場合、技術力がやや要件に満たなくても、キャッチアップを期待されて、その時点の自分の実力よりやや上のプロジェクトに参画できることがあります。
結果として、実務を通じてステップアップしていく環境を手に入れることができます。
こうした側面があるにも関わらず、ITエンジニアに対するコミュニケーション力に関する教育は、どうしても技術力より後回しになる傾向が強いと感じています。
技術力の向上を考えることは勿論大切なことですが、それと同じようにコミュニケーション力を磨いていくことの大切さも視野に入れて頂けると良いと思います。

二つ目について、ITエンジニアを取り巻く現場の将来の展望を考えると、コミュニケーション力の重要性は一層高まると考えられます。
IT投資やシステム開発の動向を見ると、業務を下支えするような、安定性重視の守りのIT投資だけでなく、スピード重視の攻めのIT投資が増えており、システムの複雑化とビジネス環境の変化を背景に、アジャイル開発やDevOpsなどの開発手法が一層注目されています。
新たな価値を生み出すために、事業部門と開発チームの距離も近くなり、課題や要件が不明確な中で進むITプロジェクトも増えています。
こうしたITプロジェクトでは、柔軟性、およびスピーディーなフィードバックと改善のサイクルが重要になっています。
このようにITに関する今後の動向を踏まえると、ITビジネスを支えるエンジニアは、技術力に加えてコミュニケーション力も一層重要なスキルになっていくと思われます。
コミュニケーション力の高いエンジニアを目指すことが、結果として、ITの世界で長く活躍できるキャリアに繋がっていくと思います。

ぜひ、IT業界で仕事をする方々はご自身のキャリアについて
時には、将来のビジョンを描きながら自分のキャリア作りについて考える機会を持ち
目の前の日々の仕事に邁進して頂けたら
よりよいキャリア形成に繋がり、ひいては、将来のIT業界全体の活力にもつながっていくと思います。